読書日記 ブルボンの封印 [私の本棚]
ブルボンの封印 (新潮社版) 藤本ひとみさんの小説
フランスの歴史もの。
ブルボン王朝と鉄仮面の関係を大胆な仮説に基づいて書かれた物語。
ブルボンと聞くと一瞬お菓子の会社かと思ってしまいそうだが。
これは発売と同時に本屋さんで購入した記憶がある単行本だ。
もともと歴史物が好きだったこともあるし、藤本先生の小説が好きだったこともあって貪るように読んだような気がする。
今回、多少なりとも本を手放すことになって、致し方なく候補に入ってしまったのが、「ブルボンの封印」だ。
この本で、かなり色々とセリフとかでいいなと思うことがあるのだが。
人間の本質的な暗さとか、欲望と嫉妬が織り成す人格の救われなさとか。
正直、ここまでするか?と思うくらいに激しい人が出てくる。
破滅的というか、なんというか。
そんな中で、一つ、とても素晴らしいと思った一文があった。
『幸せはどこにでもあるわ。
自分の幸せの形を決めてしまって、
それを見つけに行くのではなくて、
もっと心を柔らかくして、
今自分の周りにあるものの中から、
それを作り出していくのがいいの。
それが確実に幸せになる方法なのよ。』
この言葉は、あくせくして何かを追求しないと気がすまない所がある私に、
幸せを作り出すことの大切さと、
それを日常から発見できるようにすることの難しさを教えてくれた。
もっと読み込めば、もっといいと思う言葉に出会えるかもしれないが。
今は、致し方ない。
どなたかこの本を読破なさった方で、いいなと思った言葉があったら、コメントで私に教えてください。
☆ナイスありがとうございます。
by aoyamasijinn (2006-05-27 17:30)